こんにちは。モウカクです。
今回は、私がヤングケアラー時代のことについて書いてみたいと思います。
今ヤングケアラーを経験している皆さん、やることも多くてなかなか大変な日々を過ごされている方も多いのではないでしょうか。
本記事ではヤングケアラー時代を振り返って、モウカクがどんな時にストレスを感じてきたのか、またストレスをどう乗り越えてきたのかなどについて書き綴ってみたいと思います。
よろしければ最後までお付き合いください。
ヤングケアラー時代にストレスを感じていたこと 5選
家で家族がテレビなどを見て楽しそうに過ごしている時
当時は家で過ごしている時に、家族に楽しくされるのがとにかくイヤだったのを覚えています。
例えばテレビドラマや歌番組などを見て盛り上がっている時とか。。。
楽しい雰囲気を見たり感じたりするだけでモヤっとするというか、ムカついてましたね。
「オレの目の前で楽しそうな姿見せるんじゃねーよ!」みたいな。
そしてそんな時に限って、こういう言葉が聞こえてくるのです。
こんな面白いのやってるのに何で見ないの、モウカク?
はぁ!? 何いってんだ、ふざけんじゃねえよ!
こっちがこんなに苦しい思いをしているのに、なんでアンタらは楽しそうにしてんだ?? と思って本気でムカついていましたね・・・
改めて振り返っても、当時の家族の空気の読めなさは中々のものだとは思いますが・・・
家族から宿題などの勉強を急かされた時
思い返すと、これも結構ストレスでしたね。
家族は私のことを心配して言ってくれていたのでしょうが・・・
介護の合間に気分転換としてゲームしたり絵を描いたりしていると、よくこんな声が聞こえてきました。
モウカク!遊んでるみたいだけど、勉強はちゃんとしてるの!?
…いやいや。出来る状態ならやってるよ。
肉体的にも精神的にも余裕ないから、気分転換してるんだろうが・・・
そもそもこっちの心配するなら、もうちっと親の様子みてくれよ・・・
家族も悪気はなかったんでしょうが、私の状態をもう少し気にかけて欲しかったなと今でも思います。
友達、同級生が旬な話題で盛り上がっている時
これは学校での場面ですが、上で書いたことと同じですね。
友達や同級生はなにも悪くないのですが、その雰囲気を感じて、こっちが勝手にピリピリし出すというか・・・
ただ当時は、家で自分の時間はあまりなかったので、旬の話題にはついていけないことも多かったです。
昨日のドラマ、見た?
歌番組、●●出てたよね?
来週のバラエティ、▲▲の企画だって!!
…いや、見れてないのよ。。。全然分からない・・・
そして、話題についていけない自分を友達や同級生に知られたくないという思いも強かったです。
そんな理由から、周りが何かの話題で盛り上がり始めると、その場から離れて1人になれる場所(屋上とか体育館の裏とか。定番ですね(苦笑))気分転換していました。
学校行事(体育祭、文化祭など)で、クラス・学校全体が盛り上がっている時
これもストレスでした。
もちろんこっちが勝手にピリピリしてただけの話なのですが・・・
なんでしょう、どこかフワフワして浮ついている雰囲気がイヤだったんでしょうね
「自分が苦しい思いをしてる中で、学校行事で盛り上がる感じになれねーよ」みたいな。。。
ただの拗らせですね・・・(苦笑)
でも、裏を返せばそれだけ精神的には追い込まれていたのだといえます。後から振り返ってみて言えることですが。
同級生・友達から心配された時
これは今振り返ると、当時の同級生や友達には悪いことしたなぁと思いますが・・・
上の項でも書きましたが、気持ちに余裕がなくなり、話題についていけない事が多くなっていた私は1人になれる時間を多く過ごすようになっていきました。
そんな状態の私に異変を感じたのでしょう。
何人かの同級生・友達から何度となく、以下のような声掛けをしてもらっていました。
どうしたモウカク? 大丈夫?
ただ、当時の私にはその気遣いに応えられる心の余裕はありませんでした。
1人になりたい気持ちも強かったですし、「話しても理解してもらえないだろう」という諦めもありました。
なので、いつも
いや、大丈夫だから・・・
心配しなくていいよ・・・
こんな感じで距離を置いていました。。。
ヤングケアラー時のストレスの向き合い方
上の項で書いた通り、なにかと抱えやすいヤングケアラー時のストレス。
ではどのように考えると乗り越えられるのか。ヤングケアラーを経験してきた身として、当時は分からなかったけど今振り返って「こう考えれば良かったかな」、「こういうことで役に立ってるな」という気付きを私なりに得ているので、その乗り越えるための考え方についてご紹介したいと思います。
「希少な経験をしている」と前向きに考える
厚生労働省が文部科学省と連携して実施した「ヤングケアラーの実態に関する調査研究」によると、中学生の約17人に1人(5.7%)、全日制の高校生の約24人に1人(4.1%)がヤングケアラーである可能性が示されています。 一方で、自分がヤングケアラーと自覚しているのは中学生の1.8%、全日制高校生の2.3%と、多くのヤングケアラーは自覚がないという結果が示されています。
この記事をここまで読んでくださっている皆さんの多くは、ヤングケアラーと自覚している方だと思います。
そこで、自分が2%くらいしかいない、レアな経験をしている人間なんだと考えてみましょう。
ヤングケアラーは確かに大変なことが多いです。ストレスも相当に溜まります。
ただ考えようによっては、わずか2%程度の貴重な経験を出来ている、とも言えます。
こう考えると、大変な中でも少しは生活にハリが持てるのではないでしょうか。
精神的に強くなり、後の人生で力になる
そして、ヤングケアラーを経験した身として今言えることは、「ヤングケアラーを経験したことで精神的に強くなったなぁ」ということです。
ヤングケアラー時代を経て、学生を経由して社会人生活を約20年強してきましたが、、、
学生時代や社会人になってからもつらいことや苦しいことは数え切れないほどありました。中には思い出したくないようなこともあります。
ただ改めて振り返ると、そのつらいとき・苦しいときに私の心の中にあったのは、「ヤングケアラー時代の大変さに比べたら大したことない」という思いでした。
不思議なもので、つらいこと・苦しいことがあった時に過去の苦しい経験ってすごく大きな力になるんですよね。
「過去にこんなことを経験してきた、乗り越えてきた」と思うと、目の前にあるつらいこと・苦しいことが少し軽く見えるようになります。「(過去の経験を乗り越えたんだから)これくらいは大したことない!」というふうに。
この思いがあったからこそ、学生時代や社会人でのつらいこと・くるしいことを乗り越えられたのかなとしみじみ思います。
今ヤングケアラーを経験されているみなさん。今は大変だと思います。
なかなか心休まらないことも多いでしょう。経験してきた身として非常によく分かるつもりです。
ですが、この経験は後々の自分にとって非常に大きな財産になります。単に「ケアラーを経験している」ということだけではなく、その先の人生で起こりうるつらいこと・苦しいことに立ち向かえる大きな力になります。
過去にヤングケアラーを経験し、その後の人生で数多のつらい・苦しい場面を乗り越えてこれた身として、実体験を振り返って感じたことを書かせてもらいました。
ここまで本記事を読んでくださっているみなさんにとって何かの参考になれば大変嬉しいです。
では今回はこの辺で。長々とお付き合いくださり、有難うございました m(__)m
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